[AIツール利用者向け]GoogleがAI教育ツールを一斉強化——NotebookLM上限拡大、NEET対策、Moodle連携まで

目次

はじめに

 Googleは2026年4月13日、教育分野向けのAIツール・プログラムに関する複数のアップデートを発表しました。全米教員600万人への無料AI研修拡大、NotebookLMの利用上限倍増、GeminiアプリへのNEET試験対策追加、Moodle LMSとの連携強化など、学習のあらゆる場面を対象とした施策が一挙に公開されています。

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要点

  • GoogleはISTE+ASCDと連携し、米国のK12・高等教育の教員600万人に対して無料AIリテラシー研修を提供する(2026年5月13日開始予定)
  • NotebookLMはEducation PlusまたはTeaching and Learningアドオンのユーザー向けに、ノートブック数・ソース数・インフォグラフィック数などの上限を2倍に拡大した
  • GeminiアプリでNEET模擬試験への対応が始まり、SAT・JEE Mainに続いて対応試験が拡大している
  • GeminiがMoodle LMSの公式AIプロバイダーに認定され、5月からGemini LTIによってGeminiアプリとNotebookLMをMoodle上で直接利用できるようになる
  • Google TakeoutによりGoogleフォトも含めた学校アカウントから個人アカウントへの移行が5月から可能になる

詳細解説

AI教育リテラシー研修の拡大

 GoogleはNPO団体ISTE+ASCDとのパートナーシップにより、米国のK12(小中高)および高等教育機関に在籍するすべての教員600万人に対して、AIリテラシー研修を無料で提供します。「Google AI Educator Series」として提供されるこのプログラムは2026年5月13日に開始し、以降は毎月新モジュールが追加される予定です。また、無料の業界認定キャリア証明書やGoogleの最先端AIツールへのアクセスを含む「Google AI for Education Accelerator」にも組み込まれるとのことです。

 AI教育リテラシーの格差は日本を含む多くの国で課題とされており、Googleによるこうした大規模な無償提供は、教員側のAI活用能力を底上げする取り組みとして注目されます。本ブログでも4月初旬にこの研修プログラムの前段階となる発表を取り上げています(→ https://jobirun.com/google-ai-literacy-day-educator-programs/ )。

学術研究加速プログラム(GPAR)の始動

 Googleは米国初の「リサーチアフィリエイト」コホートとして、パデュー大学・アラバマ大学・UC Riversideの3校と提携し、AI・スーパーコンピューティング技術を研究現場に提供します。「Google Public Sector Program for Accelerated Research(GPAR)」と呼ばれるこの連携では、AI最適化ハードウェアへの割引アクセス、最先端フロンティアモデルへの早期利用権、Googleの専門家との直接協力関係が含まれます。大学の研究インフラをクラウドAI基盤と結びつける事例として、今後の展開が注目されます。

NotebookLMの利用上限が倍増

 Education PlusまたはTeaching and Learningアドオンを利用する教育機関のユーザーに対し、NotebookLMの各種利用上限が2倍に拡大されました。ノートブック数・ノートブックあたりのソース数・インフォグラフィック数などが対象で、クイズ・フラッシュカード・音声概要といった機能もより幅広く活用できます。授業単元ごとに個別のノートブックを作成したい教員や、複数の資料を横断的に整理したい学生にとって、実質的な使いやすさが向上すると考えられます。

 本ブログでは4月10日にGeminiアプリとNotebookLMの連携機能「ノートブック」についても取り上げました(→ https://jobirun.com/gemini-notebooks-notebooklm-integration/ )。今回の上限拡大と組み合わせると、教育環境での活用の幅がさらに広がる可能性があります。

Geminiで試験対策が拡充——NEETに対応

 Geminiアプリでは、年初より実施していたSATおよびJEE Mainの模擬試験に加え、インドの医学部入学共通試験「NEET」への対応が順次開始されています。Physics WallahおよびCareers360が提供する高品質な教材を基盤とし、Geminiに「I want to take a NEET mock exam」と入力するだけで模擬試験を受けられます。今後もさらに多くの標準化試験への対応拡大が予定されているとのことです。NEETはインドで年間約200万人が受験する大規模試験で、AIを活用したアクセス可能な受験対策の提供という観点で意義が大きいと言えます。

GeminiがMoodle LMSの公式AIプロバイダーに

 オープンソースのLMS(学習管理システム)として世界中の教育機関で広く使われているMoodleの公式AIプロバイダーとして、Geminiが採用されました。これにより、管理者はMoodleのAI機能(テキスト要約・画像生成など)をGeminiで動かすことが可能になります。さらに2026年5月からはGemini LTIがMoodleに対応し、GeminiアプリやNotebookLMをLMS内から直接利用できる環境が整います。たとえば、教員がMoodle上で特定のGem(Geminiのカスタム機能)やNotebookLMノートブックを課題として学生に割り当てることも可能になる見通しです。

 LTI(Learning Tools Interoperability)は異なる教育システム間でツールを相互利用するための標準規格で、Moodleのような主要LMSへの正式統合は、学校現場でのAI活用をインフラレベルで後押しする動きだと思います。

卒業時にGoogleフォトも持ち出せるように

 これまで教育機関アカウントから卒業・退学した際、Google DriveやGmailのデータは「Google Takeout」を通じて個人アカウントに移行できました。2026年5月からは、これにGoogleフォトも加わります。学校発行のGoogleアカウントに保存した写真・動画・アルバムを個人のGmailアカウントに移行できるようになり、ユーザーから長く要望されていた機能がついに実現します。年内にはAdminコンソールでの写真管理・一括削除機能も追加予定で、管理者側の利便性も向上する見通しです。

まとめ

 Googleは今回、AI研修・研究支援・授業ツール・データ移行まで、教育分野のあらゆる側面にわたるアップデートを発表しました。特に、NotebookLMの上限拡大やMoodleとの統合は、日常の授業設計に直接影響する変化だと思います。各機能の正式提供時期を確認しながら、導入や活用の検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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