はじめに
Googleは2026年9月15日、AIノートツール「Gemini Notebook」に学習向けの新機能を追加すると発表しました。ノートブックとの音声でのリアルタイム対話や、要約・クイズなどを1つにまとめる学習概要の作成が可能になります。本稿では、各機能の内容と提供条件、学生向けの無料プランを整理します。
参考記事
- タイトル: Sharpen your study routine with new Gemini Notebook tools
- 著者: Trond Wuellner(Gemini Notebook プロダクトマネジメント担当ディレクター)
- 発行元: Google(The Keyword)
- 発行日: 2026年9月15日
- URL: https://blog.google/innovation-and-ai/products/gemini-notebook/new-study-tools-september-2026/
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要点
- Gemini Notebookのデザインが刷新され、学習向けの新機能が順次追加される
- モバイルアプリで、登録した資料に基づいてノートブックと約100言語で音声対話できるようになる
- モバイルアプリに録音機能が加わり、講義や思いついた考えを記録できる
- 要約やクイズ、フラッシュカードなどをまとめた「インタラクティブ学習概要」を作成できるようになる
- 米国の大学生はGoogle AI Proを、米国外の140以上の市場の対象学生はGoogle AI Plusを1年間無料で利用できる
詳細解説
見た目の刷新と新機能の全体像
Googleによれば、今回のアップデートでは7月にNotebookLMから名称を改めたGemini Notebookの見た目が新しくなり、より個別化された学習体験のための機能が加わります。信頼できる情報を集め、考えを整理し、新しいアイデアを生み出すまでを1か所で行えるようにするという位置づけで、学習の各段階に合わせて機能が追加されています。
Gemini Notebookは、利用者が登録したPDFやWebページなどの資料(ソース)に基づいて回答するAIノートツールです。一般的なチャットAIと違い、答えの根拠が自分の資料に限定されるため、教科書や講義資料を使った試験勉強と相性が良いツールだと考えられます。
ノートブックと声で対話する
新機能の1つ目は、ノートブックとのリアルタイムの音声対話です。モバイルアプリ(Android/iOS)で、約100言語での会話に対応する予定です。回答はすべて登録した資料に基づくため、段階を追った説明を受けたり、質問したり、話している途中で割り込んだりを、声だけで行えるとされています。
提供は段階的で、脚注によれば、まず今週中に18歳以上のGoogle AI Ultra契約者に展開し、Google AI Proなどの契約者にも近く提供される予定です。
難しい内容は、人に説明したり質問したりしながら理解を深めることがよくあります。本稿としては、自分の資料だけを根拠に答える相手と声で問答できる点は、移動中の復習や口頭試験の準備などで活かしやすい機能だと受け止めています。
録音機能で講義や考えを記録する
これまでもGemini Notebookでは、手書きのノート、ワークシート、その他の学習資料を写真で撮ってアップロードできました。Googleによれば、翌週からはモバイルアプリの新しい録音機能で、講義を記録したり、外出先で思いついた考えを残したりできるようになります。
記録したノートは資料と同じ場所に保存されるため、編集を続けながら、そのノートについてチャットしたり、引用したり、それをもとに新しい成果物を作ったりできます。ただし脚注によれば、この機能はWebとモバイルで利用でき、18歳未満も対象ですが、設定の出力言語を英語にしている利用者に限られます。日本語で使いたい場合は、対応言語の拡大を待つ必要があると考えられます。
学習を1つにまとめる「インタラクティブ学習概要」
学習時間を有効に使えるよう、「インタラクティブ学習概要(interactive learning overviews)」を作成できるようになります。Reports(レポート)の項目から作成でき、要約と、Studio機能で作るインフォグラフィック・クイズ・フラッシュカードなどの成果物を1つに組み合わせる機能です。今後数週間ですべての利用者に展開されます。
クイズも強化されます。多様な試験対策に合わせるため、次の形式が今後数週間で全利用者に追加される予定です。
- 短答式
- 複数選択式
- 穴埋め式
また、クイズやフラッシュカードを終えた後に、ノートブックのチャットで自分の成績について尋ね、次に重点的に取り組むべき箇所を見つけられます。問題の追加や編集によるカスタマイズも引き続き可能です。
さらに、80以上の言語に対応した「Short Video Overviews」も作成できます。約60秒の短い動画で、ナレーションによる概要と教育用アニメーションを組み合わせ、複雑な数式や図、科学的な概念を理解しやすくする狙いがあります。作った動画は同級生などと共有できます。
資料の要約、問題演習、苦手の把握、短い動画での復習までが1つのツールの中で完結しつつある点は、自習の流れそのものを組み立てやすくする方向の進化と読めます。一方で、AIが作った問題や要約の正確さは、元の資料と照らして確かめる習慣を持っておくことが大切だと思います。
学生向けの12か月無料プラン
Googleは学生向けのプランも案内しています。米国の大学生は、Google AI Pro(月額19.99ドル相当)を1年間無料で利用でき、AIプランに加入していない利用者と比べてGemini Notebookの利用上限が4倍になります。
米国外では、Google AI Plusが提供されている140以上の市場の対象学生が、Google AI Plusを1年間無料で利用できます。こちらは利用上限が非加入者の2倍です。ただし、米国、ボリビア、アルバニア、カナダ、マカオ、香港、チュニジアは対象外とされています。
いずれも申し込み期限は2026年12月31日で、登録時に有効な支払い方法が必要です。無料期間の終了後は、解約しない限りGoogle AI Proは月額19.99ドル、Google AI Plusは月額4.99ドル(または現地通貨相当額)が自動で請求されます。無料期間の終了時期を控えておくことをおすすめします。利用上限の仕組みについては、Gemini Notebookの利用上限が5時間ごとに更新される方式に変わった点もあわせて確認しておくと、上限の倍率が実際の使い勝手にどう効くかをイメージしやすいと思います。
日本の学生が対象になるかどうかは、Google AI Plusの提供状況と特典の利用規約によるため、申し込みページで確認するのが確実です。
まとめ
今回のアップデートで、Gemini Notebookは資料を読むツールから、声での対話や問題演習、苦手の把握までを支える学習ツールへと広がりつつあります。一部の機能は英語限定や段階的な提供のため、自分の環境で使える時期を確かめながら、少しずつ試してみるのがよいと思います。
