はじめに
Googleが2026年1月27日、検索体験の大幅なアップデートを公式ブログで発表しました。Gemini 3をAI Overviewsのデフォルトモデルに設定し、検索結果ページから会話型AIへとシームレスに移行できる機能を追加したものです。本稿では、この発表内容をもとに、新しい検索体験の仕組みと実用上の可能性について解説します。
参考記事
- タイトル: Just ask anything: a seamless new Search experience
- 著者: Robby Stein
- 発行元: Google (The Keyword)
- 発行日: 2026年1月27日
- URL: https://blog.google/products-and-platforms/products/search/ai-mode-ai-overviews-updates/
要点
- Gemini 3がAI Overviewsのグローバルデフォルトモデルになり、検索結果ページで高品質なAI応答が得られる
- AI Overviewから直接フォローアップ質問ができ、AI Modeへの移行がシームレスになった
- テストでは、文脈を保持したまま会話を続けられる体験が好まれることが確認された
- この機能はモバイルでグローバルに展開されている
詳細解説
2つの主要アップデート
Googleによれば、今回のアップデートは「何でも聞ける」検索体験の実現に向けた2つの柱から構成されています。
1つ目は、Gemini 3をAI Overviewsのデフォルトモデルにしたことです。AI Overviewsは、検索結果ページの上部に表示されるAI生成の要約回答で、複雑な質問に対してクラス最高レベルのAI応答を提供します。Gemini 3は、Googleが発表した最新の大規模言語モデルで、従来のモデルと比較して推論能力や多言語対応が向上していると報告されています。
2つ目は、AI OverviewからAI Modeへの移行を滑らかにしたことです。AI Modeは、より深い対話型の検索体験を提供するモードで、これまでも存在していましたが、今回のアップデートによりAI Overviewsから直接フォローアップ質問を投げかけられるようになりました。
シームレスな会話体験の設計思想
Googleは、人々が検索に求めるものには幅があると指摘しています。スポーツのスコアや天気のように、シンプルな結果だけが必要な場合もあれば、複雑な質問やタスクで深く探索したい場合もあります。
今回の設計では、簡潔な情報が必要な時はAI Overviewsで素早く回答を得て、さらに深く知りたい時はそのまま会話モードに移行できるという、流動的な体験を目指しています。Googleの発表では、テストにおいて「文脈を保持したままフォローアップ質問を続けられる体験」が好まれたとされています。
この「文脈の保持」は、従来の検索では実現が難しかった要素です。通常の検索では、追加で質問するたびに新しい検索クエリを入力する必要がありましたが、AI Modeでは直前のやり取りを踏まえた対話が可能になると考えられます。
実用上の意味と利用シーン
この機能の実用的な価値は、検索の目的に応じて体験を切り替える手間が減ることにあると思います。例えば、ある技術的なトピックについて調べる際、最初は概要を知りたいだけでも、読み進めるうちに詳細や関連情報が必要になることがあります。従来であれば、そのたびに新しい検索を実行する必要がありましたが、今回の機能では同じ流れの中で質問を深めていけます。
また、AI Overviewsに表示されるリンクを通じて、さらなる情報源にアクセスすることも可能です。Googleは「素早いスナップショットが必要な時はそれを、より深い会話が必要な時はそれを」という1つの流動的な体験を提供すると説明しています。
ただし、この機能がどの程度正確に文脈を理解し、適切な回答を返せるかは、実際の利用シーンで検証が必要な部分と言えます。特に専門的な内容や最新情報については、従来通り複数の情報源を確認することが重要と思います。
グローバル展開とモバイル対応
Googleの発表によれば、この機能はモバイルでグローバルに展開されています。スマートフォンでの検索体験を重視した設計と考えられ、移動中や外出先でも会話型の検索が利用できることになります。
検索バーから「何でも聞く」という体験は、モバイルデバイスの音声入力機能とも相性が良いと思われます。長く複雑な質問でも、話し言葉でそのまま入力できることで、検索の敷居が下がる可能性があります。
まとめ
Googleは検索体験の新たなステップとして、Gemini 3を活用したAI Overviewsと、そこからシームレスに移行できるAI Modeを導入しました。簡潔な情報と深い対話を1つの流れで提供する設計は、検索の使い勝手を向上させると考えられます。実際の利用場面で、どこまで期待に応えられるか注目したいところです。
