エンジニアにとって、技術情報を発信する場としておすすめのプラットフォームはどれだろうか?
Qiita、Zenn、Noteは、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、どれが最適なプラットフォームなのか迷う方も多いのではないでしょうか。少なくとも私は迷いました。本来は利用しているなかで、良し悪しを判断すべきですが、とりあえず始める、という段階での参考資料となるものがあまりなかったので、とりあえず調査してまとめてみました。
今回は、エンジニアの視点からQiita、Zenn、Noteを調査、比較し、それぞれのプラットフォームの特徴を紹介したいと思います。
・本稿中の画像に関しては特に明示がない場合、引用元記事より引用しております。
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・内容に関してはあくまで執筆者の認識であり、誤っている場合があります。引用元記事を確認するようお願い致します。
各プラットフォームの概要
Qiita
Qiitaは、プログラミングに関する知識を記録・共有するためのコミュニティサービスです。
他のエンジニアと繋がり、情報交換やフィードバックを通じて成長を促進することを目的としています。
国内最大級のエンジニア向け情報共有プラットフォームで、Markdown形式で記事を記述できます。
記事へのコメント、編集リクエスト機能、他のユーザーをフォローする機能、タグ付けによる記事分類、ストック機能による記事保存などの機能があります。
また、企業向け情報共有ツール「Qiita Team」や求人サービス「Qiita Jobs」も提供しています。
Zenn
Zennは、エンジニアのための情報共有サービスです。
知見を記事や本にまとめて公開し、企業は技術広報や採用活動にも活用しています。
Markdown形式で記述でき、GitHubリポジトリとの連携やローカルエディタ(Zenn CLI)があります。
記事をまとめて「本」として発行できるため、より深い内容を体系的にまとめ、読者に提供できます。
Note
Noteは、誰もが創作活動を始め、続けられるようにするプラットフォームです。
クリエイターを支援する仕組みがあり、読者はコンテンツを購入したり、クリエイターに直接支援することができます。
多様なコンテンツ形式(テキスト、画像、音声、動画)があり、コンテンツの有料販売、マガジン販売、クリエイターサポート機能(投げ銭)、つぶやき機能、フォロー機能などの機能があります。
Qiita、Zenn、Noteの比較
機能
機能 | Qiita | Zenn | Note |
---|---|---|---|
Markdown | ○ | ○ | △ |
リンクカード | ○ | ○ | ○ |
表 | ○ | ○ | △(Markdown形式不可) |
収益化:アフィリエイト連携 | ☓ | ☓ | △ |
収益化:記事販売 | ☓ | ○ | ○ |
収益化:投げ銭 | ☓ | ○ | ○ |
本の出版 | ☓ | ○ | ☓ |
スクラップ | ☓ | ○ | ☓ |
GitHub連携 | ○ | ○ | ☓ |
収益化
プラットフォーム | 収益化 | 方法 |
---|---|---|
Qiita | 不可 | – |
Zenn | 可能 | 有料記事、本の販売、投げ銭 |
Note | 可能 | 有料記事、マガジンの販売、投げ銭 |
ユーザー層
プラットフォーム | ユーザー層 |
---|---|
Qiita | エンジニア中心 |
Zenn | エンジニア、技術愛好家 |
Note | 幅広い一般ユーザー |
投稿形式
プラットフォーム | 投稿形式 |
---|---|
Qiita | 記事 |
Zenn | 記事、本、スクラップ |
Note | テキスト、画像、音声、動画 |
読まれる記事の傾向と対策
読まれる記事の傾向をざっと確認し、各プラットフォームで効果的な情報発信を行うための対策を簡単にまとめました。
Qiita | 具体的で実践的な内容 問題解決に役立つ情報 初心者にもわかりやすい解説 | 図解やコード例を効果的に利用 対象読者を明確にする タイトルを工夫する 目次を整理する テキストを強調する |
Zenn | 深い技術解説 体系的な知識 ニッチなテーマ | 読者のニーズを捉えた内容 具体的なコード例や図解を豊富に含める 章立てを明確にし、目次を充実させる 動作確認したバージョンや日付を明記する |
Note | 個人的な経験やストーリー 共感しやすい内容 | 読みやすい文章 興味を引くタイトル 読者のペルソナを設定する コンテンツの種類を明確にする 定期的な投稿スケジュールを守る SNSと連携して拡散する |
Qiita vs. Zenn
QiitaとZennは、どちらもエンジニア向けの技術情報共有プラットフォームですが、いくつかの重要な違いがあります。
- ユーザー規模: QiitaはZennよりもユーザー規模が大きく、より多くのエンジニアに記事を読んでもらうことができます。
- 収益化: Qiitaは収益化できませんが、Zennは有料記事や本の販売、投げ銭によって収益化が可能です。
- 投稿形式: Qiitaは記事のみですが、Zennは記事に加えて、本やスクラップを投稿できます。
- 記事の内容: Qiitaは幅広い技術情報を扱っていますが、Zennはより専門的な技術情報に特化しています。
Qiitaは、幅広いエンジニアに情報を発信したい場合に適しています。
Zennは、専門的な知識を深掘りし、収益化も目指したい場合に適しています。
Note vs. Other Platforms
Noteは、QiitaやZennとは異なり、エンジニア以外のユーザーも多く利用するプラットフォームです。
- ユーザー層: Noteは幅広い層のユーザーにリーチできますが、QiitaやZennはエンジニアという特定の層に特化しています。
- コンテンツ: Noteは多様なコンテンツ形式に対応しており、技術情報以外のコンテンツも発信できます。
- 収益化: Noteは、有料記事やマガジンの販売、投げ銭など、多様な方法で収益化できます。
Noteは、幅広い層に情報を発信し、収益化も目指したい場合に適しています。
結論
Qiita、Zenn、Noteのどれがエンジニアとして最適な投稿先かは、目的や発信内容によって異なります。
技術情報を共有し、多くのエンジニアに読んでもらいたい場合は、Qiitaが最適です。
専門的な知識を深掘りし、収益化も目指したい場合は、Zennがおすすめです。
エンジニアリング以外の話題も発信し、幅広い層にリーチしたい場合は、Noteが良いでしょう。
それぞれのプラットフォームの特徴を理解し、自身の目的に合ったプラットフォームを選択することが重要です。
まとめ
今回は、エンジニアの視点からQiita、Zenn、Noteの3つの情報発信プラットフォームを比較しました。
それぞれのプラットフォームには、独自の強みと弱みがあり、最適な選択は、発信する内容や目的によって異なります。
発信する記事の内容、読者層、収益化の有無などを考慮し、自身に最適なプラットフォームを選び、効果的に情報発信を行いましょう。
例えば、あなたが初心者で、シンプルなコードスニペットを共有し、迅速なフィードバックを得たい場合は、Qiitaが良い出発点になるでしょう。
経験豊富なエンジニアで、深い知識を共有し、自分の文章で収入を得たい場合は、Zennの方が適しているかもしれません。
仕事や個人的な経験に関連する幅広いトピックについて書き、より多くの読者にリーチしたい場合は、Noteが最適なプラットフォームとなるでしょう。
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